後書きという名目の蛇足です。

 

 

このページをご覧になっている方は、きっと拙作『神に背を向ける者』をお読みになっている方または読み終わった方、はたまたこれからお読みになる方のどちらかだと思われます。

 

どちらにしましても、この度は拙作に興味を持ってくださり、誠にありがとうございます。

当方、話を読む順序は何だって構いません。冒頭から順に読んでいただいても構いませんし、真ん中から読んで最後に行ったって構いません。かく言う私も、ネタバレなんてまったく気にならない性質なので、小説は後書きから読むタイプです。

どうぞ皆様のお好きなように、満足いく読み方でお読みになってくださいませ。

 

 

 

さて、注意事項(というほどのものでもありませんが)は以上にいたしまして、後書きに参りましょう。内容は簡単です。私がここまで書き終えて感じたことを振り返って書いていくだけ。自己評価にも反省文にもならない駄弁り文です。ネタバレもバリバリあります。

お時間に余裕があり、かつ気が向きました方はお付き合いいただければ幸甚です。

 

 

以下の順に語っていきます。

①作品の大まかな概要と方針を振り返って

②執筆中頑張りたかったことについて

③キャラクターについて

 

よろしくお願い致します。

 

 

 

 

①作品の大まかな概要と方針を振り返って

 

この話は2009年7月頃より書き始めまして、2016年1月25日に執筆完了しました。

ですがこの間に私がサイトを消しDQからも離れていた時期が三年ほどありましたので、よくよく考えると四年程度で書き切ったということになるのではと思われます。

 

物語の方針は「勇武を書く」というそれだけでした。

そこしか決めてませんでした。大筋だけ決めて漠然と書き始めたので、あのまま順調に書いていたら目も当てられないものになっていたと思われます。復帰後に少しは執筆計画を立てられるようになれていて良かったです(こなみかん)

 

 

 

②執筆中頑張りたかったことについて

 

書いていてとにかく気を点けたかったことは、以下の三つです。

 ⅰ できるだけ日本語を成り立たせる。

 ⅱ とにかく書く。

 ⅲ キャラクターの個性を立てる。

 

ⅰとⅱは五段階評価で言うと3くらいでしょうか。

ⅰについてはつい文章を削り過ぎたり、かと思うと多すぎたり、というところが見られましたので。あと誤字脱字も多いですし(すいません、だんだん直します……)

また、ⅱは一気にいいところまで更新できることもありましたが、更新するする詐欺をしてしまうことも多かったために3-くらいでしょう。

ⅲは4+程度だと思ってます。キャラクターの個性には特にこだわりを持って書いていますので、まあまあ個性の釣り合いを取りつつキャラクターを作って動かせたかなと自分では思っています。これについては③で詳しく振り返りたいです。

 

 

 

③キャラクターについて

 

順に振り返ります。また、分かりやすくするためにどの程度書き切れたかを

 よく書けました

 まあまあ書けました

 まあ書けました

 もうちょっと書きたかったな

の四段階で表したいと思います。

 

 

●アリア

よく書けました


人一倍優しく、一行に寄り添ってくれた彼女。だからこそルビスの塔に一人篭り、塔を爆破するシーンは気合を入れて書きました。体を捨てて新たなルビスもなってからも一行を導くことをやめなかった高尚さ。大聖母と称するにふさわしいと思います。頑張りました。

 

 

●ルネ

まあ書けました


火山の火口に飛び込んだ時に親指を立てさせなくて良かったです。迷ったのですが、立てさせなくて良かったです。実際本人、興奮でそれどころじゃありませんでした。

ダーマ神殿ではピチピチギャルになろうか迷ってるサタルの横でおばけキャンドルに転職しようか迷ってるところが軽快なコメディタッチに書けて満足してます。

そんなわけでまあ書けたって感じですかね。


 

●スラン

もうちょっと書きたかったな


イソディ一ジョ一ソス″やらせたかったなあ…ピラミッドあたりで…。勇武小説だからとカットしてしまいましたが、地下の黄金の爪回収のくだりでヒロインであるカノンではなくスランが服を切り裂かれてラッキースケベになってしまったのは、何というかとてもカワイソウだと思いました。あとは少年漫画もののバトル説明係みたいな台詞が多かったし…実際バトルの実況ばっかりやってた…。反省します。 

 


●キラナ

素晴らしく書けました


女W0セブンで飛ばしてもらいました。「商人はn次創作でこそ生きる」が私の口癖ですが、まさにその時が来たので頑張ったつもりです。

個人的には「試練の事」でスランをランシール大神官と間違えてベッドに引きずり込むシーンが、最高に良かったです。スランの方が試練だったことでしょう。本当にお疲れ様でした。


 

●テング

よく書けました


大活躍でした。まずSFCのあのピエロ衣装を見て「これぬいぐるみっぽい」と思っちゃったんですよね。それがしゃべる遊び人型ぬいぐるみの始まりでした。

遊び人の設定、外見、フル活用したと思います。特に「夜の町の事」で書いたアッサラームすごろく場での運命の神様の話はなかなかよくできたと思います。特に彼はラッキーマンですからね。落とし穴に金のクチバシを嵌め込んで難を逃れた辺りは、書き手としても緊張しましたが、ラッキーマンらしさを活かせたエピソードでした。

その後も彼がいなければ成り立たないことだらけで、もう当分遊び人はいいってくらいに書ききれたと思います。文句なし!


 

●フーガ

よく書けました


序盤はくたびれた印象が強く、何というか語り手でしかないような感じでしたが、ゼニス城へ行って鍋を掻き回すジイさん(結局名前をつけませんでした)の渡した薬で大火傷を負い、右目と右手左足を失ってからはむしろ若返ったと言われるほどの活躍でしたね。そう予定してはいたんですけど、予想以上の動きを見せてくれて良かった。

彼はサタル同様というか、現代で言うところのサイボーグになったわけですが、その後は私も書いてて楽しかった。魔術仕込みの機械筋肉は夢が詰まってました。バイキルトなんて可愛いもんでした。

ちなみに彼の「紅砂の巨神」という名前は友人につけてもらいました。大変感謝しております。

 

 

●カノン

よく書けました


本作のヒーローだと思います。ヒロインではなく、ヒーロー。

アリアハンでうだうだいじいじしてるサタルを唯一叱り飛ばし、その後も憎まれ口を叩きながらその背中を守り続けてきた彼女は男前としか言いようがありません。自分が書いたキャラながら惚れます。マイラで命の泉を求めて魔物が大挙してきた時のサタルとの背中合わせは、書いていてゾクゾクしました。

ゾーマ戦線の最後、あそこは書き切りました。カノンの真骨頂だった。あの時は、敢えて心情を書かないようにしました。だって、何を書いても物足りないような気がしまして…。

この後彼女は、約束を果たしに世界を一人回るのでしょう。ですがそれはまた、別のお話です。

 

 

●サタル

評価不能

 

私はDQ創作全盛期を見られていないのでわかりませんが、彼は間違いなく今までにいないタイプの勇者だったと思います。「勇者の事」で魔導人形<勇者>少年型であることを打ち明けた時は、読者の方々から度肝を抜かれたとの声がたくさん寄せられました。古代人によって造られた古く精密な人造人形、その体は後に作られるゴーレムと似たような(そうなんです、ゴーレムは彼の模倣品という設定があって…まったく使いませんでしたけどw)石や泥をもとに作られていて死ぬことがない。この真実は父が死ぬまで自分のただの人間だと信じていた彼にとって相当なコンプレックスとなっていたわけですけれども、ゾーマ軍を相手取った大戦争でその機械仕掛けの身体から繰り出される驚異的な攻撃力でもって仲間たちを守ることができたことから自分を肯定的に捉えられるようになったのは彼にとって幸せだったのだと思います。何せ冒険を始めたばかりの時にはまだ己の心を自覚していなかった彼が、最初は意味不明なものとしてしか捉えられなかったカノンの言葉を、最後の最後に理解できるようになったわけですから。

告白もしない勇武でしたが、書いていて最高に楽しかったです。感情が高ぶりすぎて評価できそうにないので、これにて締めます。


 

 

 

全体通して、とても好き勝手させていただいて楽しかったです。後日談や書かなかったこと、書きたいなあと思えたものは、できれば後で書きたいです。

 

ここまでやってこれましたのは。読んで下さった皆様方のおかげでございます。何度でも申し上げますが、まことにありがとうございました。


俺たちの冒険は、まだまだこれからだぜ!

 

 

 

時間の概念のない世界より

 

 管理人おかめ 拝

 

 

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