落書き33



当たり前なんですけどね。

メタいことを言えば、起伏のない平坦な物語より栄華あり転落ありの物語の方が楽しいものですから。
起伏のない面白い話も世にはたくさん出ていますけど、でもやはり多くの人の心を掴むのは、転落ありきのシンデレラストーリー系なほうで。
そういうことを考えると、つくづく物語っていうのは我々にとって最高の慰めであり娯楽なんだなあと思います。



DQの各ナンバリングも、一応これなんだと思います。転落の例に注目するとわかりやすいです。
Iは、プレイヤーの解釈にもよりますけど、一応竜王の支配に怯える世界から始まる。
IIも、ムーンブルクの陥落から物語が始まる。
Ⅲは、バラモスを倒した後。物理、ストーリー共に落ちていく。
Ⅳは、各章の登場人物が何かを失った状態から、またはもの足りない現状からさらに何かを得るために旅立つ。
Ⅴは中盤まで転落人生です。
ⅥとⅦは得るものもあり、失うものもあり。
ⅧとⅨは最初に物理的にも環境的にも落ちてますね。
プレイしてませんがⅩもどうやらそのようで。



DQって比較的素朴なグラフィックにセリフまわしから始まった物語だからついつい忘れがちだけど、昨今特に言われる通り、実はシリーズ通して必ずどこかしらに影があるんですね。そして同時に光もある。

その両方のバランスをずっと重視して作品を作ってきたわけじゃないんだろうな、と外側にいる私は思ってるんですけど、それでも改めてDQナンバリング全体の流れを追ってみると、その時代時代の流行やニーズに応えつつ、かつ現在でも色褪せないこれまでに積み重ねてきた魅力と今の時勢を生きる人間の共感できる部分をしっかり取り込んでて、たまにそれを認識して一人で震えてます。
DQすげえ。マジすげえパネェ(K★N★M)


私は決してゲーマーと名乗れるほどゲームが好きではないのですが、それでもDQのストーリーだけはいつも追いたくなってしまうのです。
それが30年の歴史を積み重ねてきた、DQの魅力なんでしょう……。



話の着地点を見失ったので締めます。



●おまけ

もう一個落書きしたから載せます。




この三人って、何だかセットで描きたくなる。
不思議。Ⅸ主はⅩⅪとセットのはずなのに。


私はいつもDQのバランス感覚すごいなって思ってるんですけど、この三人もそうですね。

歴代主人公にしては珍しく、水との縁が深い主人公Ⅶ主くん。

歴代主人公にしては珍しく、職につかずともベギラゴンを覚えるⅧ主くん。

そして歴代主人公唯一、最初から公式でも人外出身だと認められているⅨ主くん。


三人とも幼い感じの顔立ちしてるんだけど、所縁のある属性系統が全員違うところが、トリオとして見た時にすごくイイなと思います。


Ⅶ主くんは水、Ⅷ主くんは炎、Ⅸ主くんは風。

すごくバランスがいいなって勝手に思ってます。



こういうDQの、いっぱい色んな要素を組み合わせて遊べるところと、意味深な用語使い設定使いがすごく好き。
特にⅢの、伝説の勇者の名前として初っ端から「ロト」を持ってきたところとかイイ。


私は宗教にクソ疎い日本人だから軽々しく滾ってるけど、これ本当日本だからできたことですよねきっと。日本人で私はよかった。ひいじいさんとひいばあさんから引き継いだスウェーデンとトルコの血を無視して日本国籍になって置いてよかった


でも宗教関連は本気で気遣いが必要だから、気をつけないとですね。




それでもあゝ楽しきかなDQシリーズ。
わたくしことクソミソこじつけマンは、今日も論点をずらしながらDQに自分好みの味付けをしていく所存であります。




ここまで読んでくださって「なんだよ、当たり前のことをさもすごそうに言いやがって。時間返せ」って思われた方もいらっしゃるかもしれないけですけど、それはちょっと勘弁してください。私は、当たり前な法則を具体的な例から見つけてなぞることに快感を感じるタイプなんですよ。だから当たり前なコトは、私にとってすごいコトなんです!

…え、言い訳はいいって?
それよりアタマのレベルはいくつかって?

……察してください。