徒然語り+落書き23


こんばんは。
拍手ありがとうございます!励みにさせていただきます。



上橋さんの『鹿の王』を今更読んでいます。やっと先日買えました。
巷で言われている通り病を材として生き方や死生観を掘り下げる話なのでそれなりに重いですが、非常に楽しく読めました。
ストーリーについて触れるとネタバレになってしまうのでここでは触れませんが、読んでいて改めて私のキャラ萌えというか人物の好みに影響を及ぼした作家さんのお一人はこの方だったのだということを、思い出しました。て言うかそもそも、発売からもう一年くらい経ってるからネタバレも何もないでしょうけど。でも物語の核心には触れないでおきたいと思います。

相変わらず登場人物の性格が、私のドツボにハマります。この方の描く女性は強くて魅力的ですし、この方の書く男性コンビは親友好きな人間の胸を熱くさせますね。

前も言ったかもしれませんけど、私が槍のような棒状の武器が好きなのは明らかにバルサ姐さんの影響です。
そしてやっぱりタンダとチャグムとか、チャグムとシュガのような男二人の会話にクスリとさせられることが多かったんですよね。

今回も見事に、見事に、グッときました。
主人公のヴァンさんも、生き延びるつもりはなかったのに地獄を生き延びてきてしまった影のある人物像として人物が追求されてますし、拾い子のユナちゃんも非常に可愛い。四十歳の狼の如き剽軽な物腰の戦士と、それを「おちゃん」と呼んで慕う言葉もままならない四歳の幼児。非常に心温まるコンビです。
ヴァンさんをワケあって追っていくサエさんは、『守り人シリーズ』でいうところの狩人のような凄腕の女性なのですが、バルサとは異なるタイプのたおやかなヒトでこれもまた非常に良いです。他にも老獪なばーさんとか人の良い若者とか野心的な男たちなど、様々な魅力的な人物がたくさんいまして。

そしてアレだ。
登場からたった五ページにも満たない間の行動で私の心を射止めた魔神の御稚児サマ。この方が、私の今回のイチオシキャラです。
多分私の書いたものを読んだことがおありの方で、かつ鹿の王を読んだことのある方は、「あー確かにおかめの好みだな」と納得されるかもしれません。ええドツボですよ。あの軽口の好きな性格とストイックな性根はドがつくほど好みですよ!!天才医術師だから頭脳派にも分類されますしね!!!
まだ二十代でしかも男なのにその天才的な腕前のせいで「魔神と枕を交わして力をもらったんだ」って噂されてるっていう事実がヤバイし、自分を見て胸の前で魔除けの印を切った兵士に対して投げキッスしてあげるところとかマジヤバイ。お色気枠かよ。でも本当に本文中でも言われてるけど妙な魅力があるんだよな…。

さらにこの人とその付き人のマコウカンくんの会話がイイ感じなんですよね。よく御稚児サマがマコウカンくんをバカにするし、マコウカンくんも主人であるはずの御稚児サマに文句とか普通に言うんで最高です。やりとりが最高に好みだし、ほっそりした若主人と体格のイイまっすぐな従者っていう体格差も非常にどストライク。


読み進めていくほどに好みすぎて、思わず読みながら
「どうしてこの方は、私の好みをこんなに知り尽くしたような話やヒトを書くんだろう…」
と真剣に考えかけました。
が、よく考えたら私の好みがこの方の小説によってカスタマイズされただけの話でした。逆でした。当たり前。



…今これを書きながら、自分はシリアスな話について語ってるはずなのにエライ言い方してるなあとすごく違和感を覚えています。
本編はものすごくシリアスで、キャラ萌えについて叫ぶのが罰当たりに感じるほどなんですけれども。

でもまあ、アレですよ。ネタバレに配慮した結果こうなったってことでご容赦ください。(O☆O☆U☆SO☆)



だけど本当に、自分の書くキャラや自分の好きになった他人様のキャラの影をこの作品から見出しすぎて、真面目に動揺しました。
前も言った気がするけど、私は他の読者なさる方々の例に漏れず普段から何かモノを読む時にこれまでに読んだものとそれとなく比較しつつ読む癖がありまして。
その癖のせいでたまに二次キャラを褒めるときに版権キャラの名前を出してしまったりするなんていう失態を犯すのですが、ひとまずそれは今後もよくよく気をつけるとしまして(でも比較やると色々投影できて二重にも三重にも美味しいんだ…)。

私のキャラクターの好みは、こんなにも上橋氏の影響を受けていたのですね…。



結論:上橋氏は最高です。






さて、うっかり
「最高に、ハイってヤツだァーッ!」状態で話してしまいましてすっかり話しすぎてしまいましたが、最後に昨夜描いた落書きを載せておきます。







お調子者勇者は自己犠牲がおキライ。

何でかっていうと、自分が他人に大事にされていることに重みを感じてしまうような育ち方をしてきたからなんじゃないですかね。
父親は彼のために旅立ったようなものですし、母も自分のせいで最愛の伴侶に会えなくなってしまっているのに息子である彼をこの上なく大切に扱いますし。師匠も兄弟子も彼のためにものすごい時間と労力を割いてくれていて、さらに実はもう一人グリンラッドで世話になった女性がいたのですが、その人も彼のせいで死んでしまいましたからね。

そういうものなんだ、自分だって逆の立場だったらそうする、それに別に父だって自分のためだけに旅立ったわけでもなければ母だって息子である自分自身を見てくれているかどうかは微妙なところだ、自意識過剰だ考えすぎだとはわかってはいても、罪悪感と自己嫌悪はどうしても消えない。


だから、「何かを解決するために強いられる犠牲」が嫌なんだと思います。
まず犠牲を出さないようにするのがベネ、俺たちの頭は何のためにあるんだというのが彼の思考。
そのため、ムオルであった「勇者様お可哀想に」事件ではカノン相手に珍しくぶちまけたんでしょうね(※まだ書いてない)



話は変わりますがこのくらいのシンプルな線の絵ならすぐ描けるし楽しいので、こういう路線で描き方定められないかチャレンジしてみたいです。ちょっと今回のイラストについては趣向が悪趣味な感が否めませんけれども、もう少し雰囲気を変えて試したい。


本当は他にも1stローラ様落書きやらスマホで一発イラスト描きやらにチャレンジしたりしようとしたのですが、仕上がりませんでした。
ローラ様の隣にアレフを描くのがだるくなったので(笑)
あとスマホで色を塗り続ける忍耐力がなかった。残念。


またガンバリマース。